もうすぐ師走。 来年の事を言っても鬼も笑わないだろう。 来年2010年は国連が定めた「国際生物多様性年」であり、10月には名古屋でCOP10が開催される。 今日11月27日新宿の明治安田生命ホールにて開催された「国際生物多様性プレシンポジウム ~生態系に配慮した都市生活とは~」(東京新聞主催)に行ってきた。 地球温暖化を扱う「気候変動枠組条約」に比べて知名度は低いが、1992年にブラジルで開催された地球サミット(国際環境開発会議)で「気候変動枠組条約」と同時に採択されたのが「生物多様性条約」。 「生物多様性条約」とは野生動物を守るワシントン条約や湿地を保全するラムサ‐ム条約など特定の種や地域の保全にとどまらず、包括的に生物多様性の保存や利用を目的とした条約。現在191ヵ国(と地域)が締結している(2009年2月現在) 「生物多様性条約」の目的は以下の3点 (1)地球上の多様な生物をその生息環境とともに保全すること (生態系の多様性、種の多様性、遺伝子の多様性の保存) (2)生物資源を持続可能な方法で利用すること (3)遺伝資源の利用から生ずる利益を公正かつ衝平に配分すること ちなみに2008年5月にドイツ・ボンで開催されたCOP9では約190ヵ国の締結国、国際機関、先住民代表、市民団体等を含む約7000人以上が参加したとのこと。 2010年の名古屋COP10ではドイツ・ボンを上回る1万人以上の参加が見込まれるとのこと。 COP10の詳細については↓参照 COP10 現在、この生物多様性が誰の目からみても世界的に危機にさらされている。 日本に限ってみても次にあげる要因で年々生物の多様性が損なわれてきている。 (1)開発等による人間活動による種の減少・絶滅、生息・生息地の減少 (2)人間活動の縮小(里地里山などの手入れ不足等)による自然の質の低下 (3)外来種や化学物質などの持ち込みのよる生態系の撹乱 (4)地球温暖化による危機 地球温暖化によって気温が年々上昇し、海水面も上がる(実際にそうなるかは別にして)というような目に見えるかたちの未来予測とは違って生物多様性の減少は、とっくに始まっている、「トンボがいない」「セミがいなくなった」から、気がついたらアフリカに「ゾウ」もいない、「ライオン」は動物園だけにしかいなくなったなんてことになってしまいそうだ。 そのときは単に動植物がいなくなるだけでなく、空気も森も川も海も、今とは随分と違ってしまっているだろう。 動植物・微生物合わせ3000万種以上の多様な生物が多様な生態系に織りなす「青い惑星・地球」。 100年後にどれだけ残すことができるのだろうか。
by marifami
| 2009-11-27 23:48
| 環境
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