カラスは鳴き声でコミュニケーションをとっている。とここまではごく常識的な見解だが、学者でもなく鳥類の専門家でもなかった著者の女性はカラスの生態について驚くべき発見をする。 『カラス観察30年間の記録』(並木陽子著 小学館スクウェア発行)を読む 「カラスは鳴き声をカウントして使い分けている」「数のカウントは1から10までの範囲が多い」とカラスが数の概念を持っていることを発見するのだ。 著者は南に相模湾を一望出来る高台に住み、その高台のある丘陵には現在は数が減ったが、以前には多い時には1万羽のカラスがいたそうだ。 観測対象のカラスは街中と山林に多いハシブトカラスの亜種の「山ハシブトガラス」 カラスが鳴き声の回数をカウントしているという発見は具体的にはこういうことだ 「4回鳴きは警戒、危険」という意味 「子ガラスは「カァ」の1回鳴きであること、成鳥の1回鳴きは挨拶の「カァ」」 2回鳴きは「首領級」の意味。「カラスが「2・4」と鳴けば<トップ級の敵>という意味になる。3回鳴けば「”ここ”を表す場所、付近、地点などを意味する」 6回鳴きは広義の敵を意味する。ちなみに「わたし(著者)がカラスたちにつけられた固有名詞」は6回鳴きだとのことで、「今日もカラスたちは、私を見て6回と4回を鳴いている」7回鳴きは「カラス界のリーダークラス」、8回鳴きは「集まれ、集まっているなど集合に関するもの」等々。 ここ多摩は日野の辺りはやたらカラスが多い。浅川河原にも田畑にもあちこちカラスが群れている。今度鳴き声を聞いたら、カウントしてみよう。 ちなみにこの本の中では、カラスが他の野鳥(+ヒナ)を襲うシーンが度々出てくるが、私もかって巣立ち前の雀の雛をしつこく襲う場面を目撃したことがある。 このカラスは街中や山林に多いハシブトカラス。今やカラスと言えばハシブトカラスが多くなった。 こちらはハシボソカラス ハシブトカラスに比べて、身体がやや細く、くちばしが細い。 ここ多摩は日野の浅川河原や畑にはハシボソカラスをよく見かける
by marifami
| 2015-02-03 11:04
| 読書
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